いよりんの独り言

日々の想いを綴っています

調停費用・弁護士費用ー遺留分侵害額請求への道⑦ー

 

今週のお題「ケチらないと決めているもの」

でしたので、リアルな話で。

 

兄弟とは?

いちばん近くて遠い存在になり得る瞬間に立ち会っているからこそ、感じるのだけど

親の財産を分けるときに、どうして争いになるのだろうか

なぜ、病気の弟を気遣う気持ちはゼロになり、親の財産を少しもやりたくない憎き弟になるのだろうか

 

今、実際、その弟である“彼”は遺留分侵害額請求の真っ最中なのだけど、兄はなかなか合意しない

税理士に財産総額を計算してもらっている最中という回答しかこないのだが、去年(令和6年)の9月からずっと計算中なのだ

すでに8ヶ月、いったい何を計算してるのか?誤魔化しなのか?わからないが、相続税の申告期限がもう40日後くらいに迫っている

このままだと遅延金まで発生しそうな時期なのに、依然として“今、税理士が計算中なので”という回答なのだ

時間がかかればかかるほど、計算量が多いほど(財産が多ければ多いほど)、税理士費用もかかるだろうに、それを半額負担になどされたらたまったもんじゃない!

 

とはいえ、遺留分は法律で決められた法定相続人を守るためのものなのだから、きちんと支払うべきである

ましてや、病気の弟の今後の生活を考えてやるのが兄の役目ではないのか?

 

後見人のわたしとしては、弁護士費用もかなりかかってしまうが、これだけは譲れない!

“彼”に遺留分がきちんと支払われるまでは闘う覚悟だ

どんなに費用がかかっても、調停さらには裁判になったとしても、勝つためにケチってはいられません!

 

そんなわけで、かなり資金繰りが厳しくなってきました

働き詰めになってまして、なかなか独り言を呟ける時間もなくなっています(泣)

更新もかなり少なくなっていますが、“彼”の遺留分を勝ち取るまでは頑張ります

それが“彼”を毒家族から救い出した後見人の役目ですから(自分、ファイト(^-^)/)

 

調停申立てー遺留分侵害額請求への道⑥ー

非情な兄から回答がきた

親の財産をすべて譲り受け、親の財産で暮らそうと考えていたのだろう

6分の1の遺留分さえ、弟に渡したくない言い分だ

 

その理由には呆れる

弟は経済的に安定していないため、度々親から支援してもらっていたのだから、それで十分だという

わずか数万円を手紙に添えて送ろうとする母親の封書を点検し、弟にはいっさいお金を送らせないようにしていたのに

それも障害をもつ息子のために少しでも協力しようとする親心なのに

 

更には、自分たち夫婦が親の面倒を見てきたのだから、財産はその貢献に値するという

たしかに食事の用意や身の回りの世話をしてはいたかもしれないが、父の所有する家に住まわせてもらい、光熱費等はすべて父親が払っていて、恩恵にあやかっていたのは兄夫婦たちなのに

しかも晩年は父親をボケたという理由で施設に入れてしまい、入居料も父親の口座から引き落としていたというのに

 

しまいにはこれからも良好な関係を続けていきたいから20分の1しか出せないと

弟が病院に入院するときは保証人拒否をし、電話がかかってこないように父親の携帯を解約させ、いっさい関わらないという絶縁状まで書かせて、父親の財産を弟に渡さないよう遺言まで書き直させたというのに

嫌がらせばかりしていたのを良好な関係という?

法的に認めらた実子の権利をなんとか言い訳して誤魔化そうとしているのだ

 

“彼”の腹はもう決まっている

非情な兄の策略になどもう騙されない

闘う覚悟はできている

調停申立てを弁護士に依頼した

 

 

 

示談という名の綺麗事ー遺留分侵害額請求への道⑤ー

内容証明郵便で、遺留分侵害額請求を受け取った兄は始めて焦りを覚えたようだ

その日のうちに“彼”に電話をしてきた

“請求を取り下げてほしい”と嘆願してきた

 

最初は“1000万やるから”だった

呆れた話だった

父親の葬儀の時に、“父親から預かっていた10万を渡すから実印を持ってきてくれ”と言ってきた時にもふざけた言い方だとは思っていたが、それは通帳等の名義変更のためというので、“彼”は兄に従って言う通りにした

遺産についてはすでにすべて自分が受け取るべく遺言を父親に書かせていたのだから、相続問題は起こらないとたかを括っていたのか、”相続税を払って余ったらいくらかお前にやろうと思っているよ”などと、優しい兄風なセリフを吐いていた

しかし、いくらかとは?

母親が亡くなり、通帳解約のために“彼”を呼びつけ、判を押させたとき、“彼”に渡したお金はたったの5万円だった

半日かけて実家まで行ったというのに、5万円と形見と称する母親の古着を持たされて帰ってきたのを忘れはしない

口約束などあてにならない

“彼”の答えはノーだった

次に彼の姉が電話をしてきた

兄に頼まれたのだろう

“2000万出すから、弁護士費用も払うから、請求を取り下げてほしい”と

姉の頼みには少し痛みを感じたが、“彼”はノーという結論を出した

 

はて?

2000万出してもいい?

“彼”にたった5万、10万しか渡さなかった人がなぜそんな高額の取引きをしてくるのか

 

答えは明らかだ

父親の財産を弁護士に調べられたくないのだ

自分がどれだけの財産を独り占めにしたのか、“彼”には知られたくないのだ

そして、何よりも“彼”には2000万以上の遺産が残されている証拠だ

いくらあるのかは知らない

だが、遺留分というのは通常の遺産の2分の1しかもらえないのだ

それなのに、高額の示談金を提示してくる兄には不信感しか生まれない

“彼”がそれでいいと答えたとたん、態度を翻されかねない

10ヶ月放っておけば、“彼”の遺産相続権がなくなるのだ

 

後見人であるわたしは散々嫌がらせをされてきた

すべては病気の“彼”が生かされていること、治療やら何やらに両親がお金を出していることが気に入らなかったのはわかっている

こうなったら、財産隠しをしようとしている人間をとことん調べてほしいものだ

弁護士案件になった以上、誤魔化しは許されない

 

闘いは始まったばかり

“彼”には生きる権利があり、実子として親の遺産を受け取る権利があるのだから

いつか辿り着ける陽のあたる場所ー生きる意味を探してる③ー

青年医師に連れられて移った一般病棟は、それまで自分が入れられていた精神病棟のことを思えば天国のようだった

暗い陰湿な病棟に比べたら窓から差し込む日がとても明るく感じた

話の通じない者たちと過ごすよりも、話の通じる者たちと過ごすことで、“彼”の心にも少しずつ明るい光が灯り始めた

 

ちょっとした親子喧嘩から“家庭内暴力”と訴えられ、病院に入れられた者

シンナーのやり過ぎで病院に入れられた者

バイク事故の手術ミスで手足に麻痺を患っている者

拒食症や自律神経失調症、何らかの原因で学校へ行けなくなっている人たち

“みんなおんなじだよ”

そう言ってくれた仲間がいることで、ようやく“彼”は食事に喉が通るようになり、体力も回復していった

しかし、“みんなおんなじ”とは、何かしら抱えていると言う意味なのか、親に捨てられたと言う意味なのか、“彼”にはわからなかった

改めて尋ねるようなことは悪い気がして、“彼”は何も言わなかった

 

程なくして、青年医師が紙とペンを持ってきた

“今の率直な気持ちを書いてみて”

どうやら親との面会が近々あるらしい

 

けれど、“彼”には何も書けなかった

無理やり精神病院に入れた親に対してまだわだかまりしかなく、恨み事しか出てこなかった

“なんで俺をこんなところに入れたの?”

“俺に対する愛情はないの?”

そんな恨み辛みを書けって言うのか

“彼”は面会当日まで悩みに悩み続けた

結局、“こんな息子でごめんなさい”と一言だけしか書けなかった

 

面会のとき、そんな“彼”の一行だけの手紙を読んだからか、母親は泣いていた

父親はといえば、相変わらず、“体調はどうか”とか、“ちゃんと食べているのか”とかおざなりの質問をするだけだった

この人はいつもこうだ

“彼”は無意識な反応をしただけで、何も話さずに面会時間が終わった

 

*「いつか辿り着ける陽のあたる場所」の外伝です。なぜ、“彼”が薬物依存症になったのか、その背景を書き綴っています。

 

いつか辿り着ける陽のあたる場所ー生きる意味を探してる②ー

彼が若い青年医師に連れて行かれたのは、別の病棟だった

そこには彼と同じ年齢(中学、高校生)くらいの子たちがたくさんいた

 

“君は今日からこの病室だよ”

青年医師に告げられ、男子数人がいる部屋に案内された

彼らはみな、何らかの事情で学校へ行けなくなっている子たちだった

“何か手違いがあったみたいで、すまなかったね”

謝られれば、“いえ、大丈夫です”そう答えるしかなかったが、前病棟で受けた心の傷は生涯消えることはないだろう

 

ただ、話の通じる仲間の中で生活できることになったことにほっとした

《なぜ、みんなはここにいるの?》

聞いてみようとしたが、聞かずともわかっていた気がした

年齢からして、みな親にここに連れて来られたのだろう

どうやら、ここには不登校児を扱う権威ある教授がいるという話だ

子どもが学校へ行けなくなり、どうしたらよいか相談した結果、ここを紹介されて来たのだろう

後々、彼も親から聞いてそれを知ることになる

 

が、果たして、本当に不登校児の治療などできているのだろうか?

毎日、苦くてまずい薬を飲まされる

それが何に効く薬なのか知らないままに飲まされていて、彼は同部屋の子に聞いてみた

すると、

“俺、飲んでないよ。飲むふりして吐き出してるんだ。あんな不味くて舌が痺れる薬、やだよ”

という答えが返ってきた

 

そっか、飲まなくても何にも変わらないんだ

彼は少しずつ、自分たちがその有名ななんとか教授の実験に使われているということを悟っていった

いわゆるモルモットだ

 

のちに、不登校児を治す治療をしているとかなんとか、インチキくさいことで訴えられ、その教授は弾劾されたと噂に聞く

 

しかしながら、親にとっては厄介な子が治療のために病院にいるというだけでも、安心だったのかもしれない

*これは「いつか辿り着ける陽のあたる場所」の外伝です。

 

闇に葬られた子ー遺留分侵害額請求への道④

同じ父親、同じ母親の下に生まれた子なのに

彼はいつの間にか厄介者になっていた

 

理由のひとつは彼の家が古いしきたりにとらわれている“旧家”であること

あわゆる長男が戸主であり、すべての財産を引き継ぐ決まりになっているらしい

姉は“財産は放棄しろ!”と言われて嫁がされた

だから、二男も同様に邪魔な存在だった

 

現法律ではたとえ遺言があっても子には遺留分が存在する

知っていたのか、知らなかったのかは定かではないが、遺留分侵害額請求の内容証明郵便を受け取るまで、兄は弟に1円たりとも父親の財産を渡す気はなかったのだろう

もっとも病気の弟がそんな弁護士案件の要求など出せるはずがないと、たかを括っていたのかもしれない

 

請求文書を受け取った兄は慌てて彼に電話をしてきた

相続税払わなきゃならないんだ。そんなお金ないよ”

察するに、弟に財産を分ける気はなかったようだ

 

理由の二つ目に、この家族には思いやりがない

病気の弟は親に援助してもらわなければ生活できないことも考えにはない

親に精神病院に強制的に入れられて不安障害になったというのに、働けない彼に年金すら積まれていなかった

家の片隅で薬漬けになっていたことにも気付かず、いや気付いていながら見て見ぬふりを続けていたのかもしれない

やがて薬で身体を蝕まれ、死んでいくのを待っていたのだろうか

あまりにも彼に対する思いがなかった

 

わたしが彼をこの家から連れ出さなければ、おそらく彼は闇に葬られていただろう

 

わたしが憎まれるのは、彼を生かしているからだ

黙っておけば病気で死んでいたものをわざわざ治療して生かそうとしているのだから、厄介者の彼同様にわたしという存在は厄災だろう

 

だが、厄災と言われようが、わたしは闘う

彼に正当な遺産が渡されるまで、思いやりのない“旧家”かぶれに物申すつもりだ

 

報復の始まりー遺留分侵害額請求への道③ー

兄は“彼”を常に見下してきた

親に精神病院に入れられたことも、不安障害や薬物依存症になったことも

すべては“彼”の所為、“彼”が悪いと言う

 

14歳の“彼”が抱える闇に親兄弟は気づいてやらなかった、やれなかったのではなく確実にやらなかった

16歳の“彼”が引き篭もる気持ちを誰も理解してやらなかった

親兄弟が見て見ぬふり

そうして、厄介者扱いのように、家から引き摺り出され、精神病院に入れられたのだ

16歳の高校生が親に見捨てられる思いがどんなものか、当人にしかわからない

 

そんな“彼”を体裁よく“かわいそうな弟”として扱い、兄心を見せていたのだが、

財産相続という問題が浮上したとたん、今度は遺産を削る“嫌な弟”に扱いが変わった

 

父親には早く遺言を書くように迫った

もちろん“財産のすべてを長男に相続させる”という内容でだ

なかなか父親は納得しなかったが、母親に病気が発覚したとき、父親はついに観念した

身近にいる息子に老後を委ねるしかないと悟ったのだろう

 

兄はこの法的遺言書にて、すべての親の財産を手中にした思いだっただろう

 

しかし、その資産は数億であり、相続税も相当な額だ

どう工面するのかはわからないが、借金でアパートを建て、減税を試みたりはしていたようだ

とにかく、弟である“彼”には1円たりとも遺産を渡さない計画を着々と進めていたようだ

 

世間体は“弟を気にかける兄”風を装っているが、著書にも書いた通り、“彼”の入院時には保証人を笑って断り、父親に“彼”への絶縁状を書かせた人間だ

父親の訃報を一日延ばしに報告してきた理由はわからないが、支払いの銀行口座を止めないためには、たとえもう関わらないと絶縁状を父に送らせた弟であっても、父親にとっては息子である“彼”の印鑑が必要だったのだ

慌てて“彼”を父親の葬儀に呼んだ背景が見えてくる

 

その際、“彼”が出て来ないとでも思ったのか、“彼”宛に父親から預かっていたお金がある、と言ってきた

餌に食い付いてくる魚扱いか?とわたしは激怒した

弟である“彼”を見下すにもほどがある!

更には“彼”に父親の遺産はない、と言う

遺言を書かせていたのだから、そうなのだろうが、親の不適切な対応の所為で心的障害を負った“彼”に対して、あまりにもひどい言いようだった

 

“親父は遺言に書いてないですけどね、相続税を払って、余ったらいくらかやろうと思ってるんですよ”

いかにも弟を思いやる風のセリフだったが、わたしが、

“約束してくれますね”と念を押すと、

“それはちょっと。余ったらですから”と口篭ったのだ

それが何を意味するのか、誰でも想像がつくだろう

「俺は弟を思って遺産をやろうと考えていたのだけれど、莫大な相続税がかかって余らなかったよ」という筋書きだったのだ

“彼”の印鑑がほしいために、急に父親から預かったお金があるなどと、餌をちらつかせる兄を誰が信用できるだろうか

 

本の中で書いたように、この兄に“彼”の後見人であるわたしは酷い扱いを受けたのだ

無論、当の本人である“彼”が黙っていない

 

兄に内容証明郵便で遺留分侵害額請求文を送った

弁護士に相談して、“彼”の遺留分を奪還する用意はできた

闘いの始まり、賽は投げられた

 

わたしは争いは好まないし、わりと穏やかな性格だと思っている

けれど、売られた喧嘩は買いますよ、そして勝ちます(知る人ぞ知る、相棒の右京さん風)